この動画を見た方はいるでしょうか?
「一度も少年野球のスタメンに選ばれなかった息子。最後に伝えた言葉に涙…」
と紹介されていて、やたらフェイスブックでシェアされていました。
見ての通り、健気な男の子と彼を支える家族のお話で、多くの人に感動の嵐と絶賛されています。
私自身はもちろん感動的なドラマだとは思いますが、どうしても話の設定自体に違和感を拭えず、自分のフェイスブックに下のようなコメントをポストしました。
アメリカの少年野球、というテーマからは少し外れますが、日本の少年野球はこんな風に見えることもあるよって言いたかったので、あえてそのまま転記します。
ドラマとしては感動するけど、少年野球はどんな下手でも全員を交代で試合に出すべきだと思う。競争するのは大人になってからでいい。
そもそも野球にトーナメントはそぐわない。負けると終わりだから、指導者に余裕がなくなる。勝っても負けても次があるリーグ戦なら、選手全員にチャンスを与えることが出来る。
甲子園の高校野球大会は見る側にはドラマチックな感動を与える。でも日本の野球を画一的にして、層を薄くしている弊害も多い。
それでも僕らの世代に野球好きが多いのは野っ原で草野球が出来たからだと思う。今の子供は何処かのチームに所属しないと野球が出来ない。残念な状況だと思う。
子供の成長スピードには個人差がある。早熟型もいれば、大器晩成タイプもいる。ある時点での上手いヘタが、必ずしもその子の実力を表すとは限らない。
スポーツだから競争するのはいい。だけど、ある時点の結果によって、将来の機会を奪ってはいけない。
野球の話だか教育の話だかわからなくなったけど、要は少年野球にはレギュラーと補欠の区別をつけるべきではないってことを言いたい。人数が多すぎるのならチームを分けたらいいだけのこと。
プロ野球選手には4月生まれが最も多く、3月生まれは最も少ないらしい。生まれた月によって運動能力に差が出るわけではないから、原因は試合経験や練習量の違いにあることは明らかだ。学年で区切ってチームを作り、レギュラーと補欠を分けることの弊害がここにもある。